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インタビュー
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2023.01.04
グラフィックデザインコース卒業生 滝本 理恵さんインタビュー

バンタンデザイン研究所 キャリアカレッジの卒業生で、現在フリーランスのデザイナーとして活躍されている滝本 理恵さんのインタビューをお届けします。

 

 

 

━━デザイン分野に進まれたごキッカケは?

「子供の頃から絵を描くことが好きで、デザインやアートの世界に漠然とした興味はありながらも、それを仕事にとは考えず、「憧れるだけの世界」として何気なく遠ざけていた過去がありました。

でも、ある日の深夜にグラフィックデザインの特集をテレビで見たんです。そこで取り上げられていた内容は、いわゆる「アーティスト」や「天才」と言われる、才能に支えられた方たちの活躍では無く、目的や課題解決の為にアイディアを出して、様々なプロセスの中で形にしていくという「クリエイター」という内容で衝撃を受けました。「もしかしたら、私にもできるのかな?」といった思いが芽生え、改めてデザインの業界を意識するようになりました。またその時に通っていた語学系の学校でも、デザインに関係する授業を受けた際にやり甲斐や充実感があった事や、東京の街並みに溢れる街頭の広告を目の当たりにし、改めてやりたいという気持ちになってデザイン分野への挑戦を決意しました。」

 

━━バンタンデザイン研究所(キャリアカレッジ)を選ばれた理由は? 

「現役のクリエイター講師が実践的に教えてくださる環境や、自分と同じように「改めて挑戦をしたい」と社会人やWスクールで学ばれる方たちと、境遇や学んだ先の目標は違ったとしても、同じモチベーションで学べるといった点が非常に心強く感じました。」

 

 

━━印象に残っている授業や今に活きている学びはありますか?

「どれも今に活きていると感じます。その中でも、「 1日ひとつ以上、自分が興味を惹かれた広告やデザインを収集するよう 」と講師の方から出された課題授業が印象的です。そのデザインについて「何故、自分がそのデザインに惹かれたのか?」や、「何故、そのデザインの完成に行き着いたのか?」といった、デザイナーの意図やデザインの目的に思いを馳せることの重要性を今でも非常に感じています。新しいアイディアのキッカケになる事も勿論ですが、新しい手法への気づきや学びにもなります。その授業から時間が経った今でも、魅力を感じた広告やデザインは積極的に収集するようにしています。」

 

━━在学中、デザインを学んだ先で描いていた目標はありましたか?

「【平林 奈緒美】さんというデザイナーの方が手掛けた作品やファッションのシーズンカタログを手にした際にデザインそのものもですが、紙質へのこだわりや綴じ方にも仕掛けがあって、将来自分もこうしたものを手掛けられたらと憧れていました。

 

でも、卒業と同時には希望にピッタリとあった進路に進む事は難しかったです。それでも「今すぐは叶わなくても、その意思を持ち続けるように」と講師の方から卒業の時に頂いた手紙に書かれていました。その言葉とバンタンの中での学びをもって、しっかりと自分の経験と活躍の基盤を作りながら必ず叶えようと前向きに考えました。

 

卒業後の就職先では広告やWEBデザインなどを手掛ける事務所に就職し、その環境で「憧れの分野に近づくために何が出来るか」を考えながら、目標に届くようにキャリアアップを目指し続けました。自分の興味も紙物を手掛けたいとの考えがあったので、1度目の転職では書籍などを手掛ける事務所に入り、そこでエディトリアルの経験を積み、次の転職でファッション雑誌を扱う事務所に務めることができましたし、そこで念願だったファッションカタログも手掛ける事ができました。ここまでの経験に無駄なものは一つもなかったと思います。また授業だけではなく、最後に頂いた講師の方の言葉にも支えられながら実現できたと感じています。」

 


 

━━バンタンのプロクリエイター講師はいかがでしたか?

「就職活動の際のポートフォリオ制作や、授業課題の作品制作の際でも、ただ良いか悪いかだけではなく、得意や個性を尊重したアドバイスを個々に頂けたことが本当に良かったです。強みや弱点を見抜いてくれると言いますか、独学では絶対に気付け無いキッカケを与えてくれます。しかも、それを教えてくれる講師たちが全員、今まさにデザイン業界で活躍されている経験に基づいて、求められている事や学生のうちに伸ばした方が良いスキルについて伝えてくださる事が非常に魅力でした。」

 

━━現在のご活躍について教えてください

「現在は独立しフリーランスのデザイナーとして、ファッション関係のお仕事も少しやりながら、雑誌、装丁(ブックデザイン)、WEB、書籍の執筆など幅広く手掛けています。」

 

━━フリーランスになられたキッカケはありましたか?

「子供が産まれた事がキッカケです。その時は産休もいただき、職場へ復帰したのですが、「フリーランスとして、自分らしい時間の使い方や働き方もいいかな?」と漠然と考えていました。そこから経験や実績を積んで、独立を決意しました。」

 


 

━━今回、滝本さんが執筆された書籍をバンタンに寄贈頂きましたが執筆にはどこでご経験されたのですか?

「独立する前、最後の会社で執筆の仕事を手掛けた事がキッカケになります。私はもちろんですが、その会社も「執筆」はやったことが無い会社だったのですが、たまたま私がいる時期に出版社から依頼が掛かり、何故か未経験だった私が担当することになったのです笑

社内にも執筆経験のある方もいないという事もあって、試行錯誤をしながら手掛けた事を覚えています。ですがその実績が評価に繋がり、引き続き声をかけて頂くことができ経験を積むことができました。

 

その後、独立のタイミングで出版社へご挨拶した際、デザイン制作や表現手法の参考書籍の案件のお話を頂くことが出来、編集部の企画に合わせて内容の監修などをさせて頂きました。

そうした案件を手掛けていく中で、自分の中でも「こういったデザインの参考書籍があっても良いのでは?」と企画を思いつき、アイディアとしてストックしていました。

何でも相談が出来る編集部の方だったので、何気ない余談の中でそのアイディアを提案した所、思わぬ食いつきが貰えたんです。その企画の内容整理や、もう少し詰めた方が良い点などの本格的な話を頂くことも出来たので、企画書を作り提案して完成したのが、「神速iPadデザイン」の本です。」

 


 

━━出版までに苦労された部分も多かったのでは?

「企画の立案で1ヶ月、企画が通ってから4~5ヶ月程度の制作期間でした。また書籍の企画だけでなく、文章もですが文字や写真のレイアウトから編集まで、内容全ての制作を手掛けたので結構大変でした。他のお仕事とも平行しながらでもありましたので。

 ですが大変な中にやり甲斐も凄くあって、企画を考えついたキッカケにも繋がるのですが、「自分が学生の頃にどういった書籍があったら嬉しかったか?」などを考えて企画や制作をするんです。執筆したこの書籍たちも、デザインを学ばれる学生のアイディアの支えになってくれたら嬉しいですし、現役のデザイナーやディレクションをされる立場の方にも手にとっていただけているとの声を聞けた事もあり嬉しかったです。」

 

 

 

 

━━さまざまなご経験の先で、今後の展望をお聞かせ下さい

「海外のお仕事ができたらと考えています。ありがたいことに本当に今まで広告やWEB、紙媒体、書籍など様々なデザインに携わらせて頂いてきた中で、まだ海外のお仕事を受けたことがないので挑戦できたらと考えています。デザインは世界共通ですし、以前SNSで見つけた素敵だなと思った台湾のイラストレーターの方に似顔絵のイラストをお願いしたことがあるんです。今はそうやって海外の方とも気軽に繋がれる時代なので、そういった接点から少しずつ目指して行けたらなと思っています。」

 

━━最後にデザイナー目指される方に向けて

「「繋がり」を大切にして欲しいと思います。私がフリーランスになった時も、人脈やクライアントの紹介からお仕事を頂けた事もそうですが、今でも学生時代の仲間達とは情報交換をしたり、相談しあったりして支え合っています。そういった仲間を作れるのも独学と違う「スクール」という環境の魅力だと思いますし、バンタンなら様々なクリエイティブ分野との接点があることも非常に魅力だと思います。」

 

 

未経験からデザイン業界を志し、多くのご経験を積まれた滝本さん。ライフステージの変化にともない独立をされ、働き方の選択肢を広げられるのもデザイン業界の魅力ですね。 

今後のご活躍も応援しております。

 

 

 

PROFILE

滝本 理恵 (タキモト リエ)

2007年バンタンデザイン研究所 キャリアカレッジ卒業後、デザイン事務所へ就職。

広告、WEB、エディトリアルデザインなど幅広い媒体でのデザイン経験を積んだ先で2018年に自身のデザイン事務所pasto (パスト)を立ち上げ独立。現在はフリーランスのアートディレクター・グラフィックデザイナーとして、書籍の企画/執筆なども手掛け活躍する。

 

pasto公式サイト
https://pasto-design.com/

 

書籍

『言葉をイメージに変える ひらめきデザインひき出し帖』(pasto著・技術評論社)
『神速iPadデザイン〜クリエイティブワークがはかどる技とアイデア!〜』(pasto著・技術評論社)

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