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2022.03.05
クリエイティブディレクター佐藤 可士和氏講演会レポート

佐藤可士和氏 オンライン講演会

 

日本を代表するクリエィティブディレクター佐藤可士和氏をお招きして、オンライン講演会を開催しました。

2000年に博報堂から独立してSAMURAIを立ち上げ、最初にスタッフとして採用したのがバンタンの学生だったというご縁から、講演や人材採用などでバンタンデザイン研究所とは20年ほどお付き合いいただいています。

まずは、国立新美術館で開催された【佐藤可士和展】についてお話してくださいました。

 

──佐藤可士和展はいわば巨大ポートフォリオのようなもの

セルフプレゼンテーションにはコンセプトが必要で、その上で4つのプレゼンキーワードを大事にしている

「絵」 「空間」 「整理」 「記号」

今回の展示にはそれらの要素が盛り込まれている

中でも特に大事にされているのが、「整理」

整理するというプロセスはデザインそのもの

採用の際も、整理が得意な人かは、ポートフォリオを一瞬見ただけで分かるそうです!

無駄なものを削ぎ落とし、表現したいものを突き詰めて表現する事が重要と貴重なお言葉をいただきました。

 

佐藤可士和氏を語る上で欠かせない 「ロゴ」

 

──僕の仕事の中でもとても重要なもの。完成型としてのロゴはデータとして存在しているので、

素材もあるようでない。展示する際のサイズも見せ方も自由だが、普通に見せても何のインパクトもない

だから物質的な質量を大きくし、その企業やブランドに関連するマテリアルでロゴを制作した

 

□DAIWA  超軽量のカーボンテクノロジーが際立つ釣具のメーカーなので、そのカーボンで

□今治タオル 産地、今治にある最大のタオル織り機で織ったタオルで

□LDH エンタテイメントブランドなのでキラキラ輝くステージのように

 

 新しい概念を構築するのが「アート」なら、「デザイン」は課題に対しての最適な形のソリューションを提示するもの

 

どう考えてこの展覧会を作ったかが重要で、それは学生の皆さんのプレゼンテーションも同じ。

自分をどんなコンセプトで見せるか、強みや他の人にない魅力のアピール、

同じ課題を皆同じようにこなしていたら意味がない。

とデザイナーを志す学生たちにメッセージもいただけました!

 

その後は学生との質疑応答

 

Q . ロゴマークのデザインにかける平均時間は?

プロセスで気をつけている点は?

 

A . 依頼をいただいてから完成して発表するまで1年から1年半

デザインしている期間は3ヶ月くらい

最初の1,2ヶ月はヒアリング

クライアントの現状や課題の整理に時間を費やしている

 

ロゴマークを考えるのは、例えるなら子どもの名前を考えるような、企業の将来を担う重要なこと!

 

 

Q . コロナの影響を受けて、今後クリエィティブ業界はどのように変わっていくか?

 

A . オンラインミーティングでのコミュニケーションが増えて、プレゼンがより大切になっている

対面とオンラインは違うから、何を見せて、どう話すのかも戦略を立てないといけない

海外の空間デザインの仕事を今担当しているが、実際に行けないからオンラインでどう魅力を伝えるかが重要

 

Q . ポートフォリオには何が大事?

 

A . 学校の課題だけでなく、自分で作ったものが大切

自分で作れば、何が好きで、何が得意かが理解が出来るし、好きなものが一番得意なはず

 

感性とか人となりを見るには、自主制作作品で判断している

後で企業との食い違いがないように、自主制作作品でのアピールが双方にとって大切と思う

 

Q . プレゼンで緊張しない方法は?

 

A . 考え抜き、どんな質問がきても大丈夫なぐらい準備すること

準備が出来ていなければ、僕も緊張する

緊張=準備不足と思ってしっかり準備してください

 

デザインの制作ではセルフプレゼンテーションが大事

ポートフォリオ全体で自分の好きなもの、得意なものを伝えるように努力すること

他と同じでは意味がないので、自分の強みや好きなものを見つけて、

自主制作作品に思いっきり活かしてくださいと総括いただきました。

 

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