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イベントレポート
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2021.07.03
ANREALAGE(アンリアレイジ) 森永邦彦さん卒業生講演会、自身のコレクション解説とコンセプトを生み出すまで

 

先日、バンダンデザイン研究所の卒業生であるANREALAGE(アンリアレイジ)のデザイナー森永邦彦さんによる講演会が開催されました。

 

 

 

「日常と非日常」をテーマにした服を生み出すANREALAGE。森永さんは、「常識に対して何かを投げかけていくのがとても好きで、それがブランドのスタンスになっている」と話します。動画や写真でANREALAGEのコレクションを紹介しながら、どのようなアイデアや思いからこれらの服が誕生したのか、たっぷりと語っていただきました。

 

 

 

会場に並ぶたくさんのANREALAGEのコレクション。

前方に配置されたのは、そのまま見ると白い服ですが、紫外線や光の反射で色が変わるコレクションです。実際に紫外線を当てて服に色や柄が浮かび上がる様子を確認したり、配られたライトで各自が光を当て、どんな色が見えるのかを自分の目で確認したりしました。

 

 

この白い服が誕生した経緯やメッセージを語る森永さんに、生徒たちはいつしかメモを取る手を止めて熱心に聞き入ります。

 

森永さんは、世界を股にかけて活躍する人気デザイナーです。しかし、最初からすべてが大成功だったわけではありません。反射で色が変わる素材のコレクションを最初に東京で発表したときは「売り場では伝わらない、ネットでは売りにくい」と感じたそう。そんな中でも可能性を信じ、7年間諦めずに取り組み続けたところ、FENDIからコラボが持ちかけられたと明かしました。

 

 

 

「ファッションは、人と違う、マイノリティということを、ちゃんと受け止めてくれる神様がいる環境だと思っている」と森永さん。

ANREALAGEの細かいパッチワークの洋服に関しても、「他にはないものだ」という感覚だけがあり、それを大切にひたすら続けたところ、ブランドアイデンティティになったと語ります。

 

 

「何か見落とされているものがないか、ずっと考えている」「考え続ける」と講演中何度も繰り返す森永さんに、生徒から「考え抜く過程の中で息詰まって、何をしたいか分からなくなってしまうときはどうすればいいのでしょうか」と質問が上がりました。

 

 

 「最終的にシンプルなところにたどり着くけれど、そのプロセスはとても複雑で出口がありません」と森永さんは答えます。ロジカルで分かりやすい結果にたどり着くまで、1つのことを1週間くらい粘り強く考え続け、情報を遮断し、連絡を絶って苦しみながら考え続けた先に、シンプルな答えにたどり着くのだそう。

 

 

そんな森永さんは、学生の頃「こんなものがあったらいい」というアイデアを書き留めたノートを作っていたそう。ただ面白いからと書いたアイデアが、今なら実現できるということもあり、学生の頃のアイデアの蓄積が宝物になっていると明かしました。

 

 

 また、「ファッションデザイナーとは何をする仕事だと考えているのか」という質問には、森永さん自身の「最初に作った服をとても好きな人が着てくれた」体験を例に「服はその人と24時間一緒にいて、体を守るもの。その人の気持ちを動かすかもしれないし、その人の生活になるかもしれない、人生の大きなものになるかも」という考えを語ってくれました。

 

 

ファッションが大好きでも、真剣にやればやるほどぶつかる壁は厚く、悩み苦しむ時間も多いはず。しかし、この日の森永さんがくれたメッセージに救われ、ヒントを得た生徒も多かったのではないでしょうか。

 

 

バンタンで過ごした学生時代を振り返り「ファッションをやれる環境があり、仲間がいるということは、当たり前ではありません。とても貴重な時間です。」と話した森永さん。今、まさにその時間を日常にしている生徒たちにとって、残された学生生活はこれまでとは全く違ったものになるはずです。

 

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