23.06.27 24.04.03 更新

【卒業生インタビュー】堀内 咲季さんのブランド「ADDIXY」とWSグラフィックコース在校生の筑紫さんがコラボ!POPUP訪問&ご本人インタビュー!

学生インタビュー
東京校

 

バンタン卒業生の堀内 咲季さんがGUM表参道にてPOPUPストアを開催いたしました。

 

ブランド名は 【ADDIXY】 在庫を持たない完全受注生産によって衣類廃棄ゼロを実現し、年齢を重ねても型にはまらない女性のためのブランド。

 

 

今回は在校生とのコラボレーションもあるということで、直接POPUPストアにお邪魔してお話を伺ってきました!

 

 

▼バンタン卒業生の堀内 咲季さん

 

 

 

 

 

─ポップアップストアの開催おめでとうございます!今シーズンのテーマを教えてください。

 

 

今シーズンのテーマは『FUTUE OR PAST』です。Y2Kファッションはトレンドであると同時に、私が青春時代を過ごしてきた世代なので懐かしさも感じています。そのY2Kのムードをアップデートし大人世代が着られるようにアレンジしブランドのコンセプトであるROCKと掛け合わせました。Y2Kはもちろん過去のものではありますが、現代風にアレンジすることでどこか未来的、先鋭的なニュアンスを個人的に感じています。過去のものなのに未来的に感じる、という部分が面白いなと思い、過去も未来も関係なく自分をアップデートし続ける、次元を越えるように自分が描いている未来や制限を超え続ける、という意味も込めています。

 

 

─イチオシのSSのアイテムを教えてください。

 

 

「イチオシはたくさんあるのですが、一番はレザー見えするサテン素材を使ったライダース型のジャケットとフェイクレザーとオーガンジーを組み合わせたスカートです。スカートは、360度螺旋状になるような丈感にし、一番短い部分を膝が見え隠れするくらいまで短くしました。ロングブーツと合わせられるロングスカート、というのが他でないなと思い、大胆に丈感を変えることでよりシャープな印象を強くしました。螺旋状のシルエットにオーガンジーが組み合わさることで、歩いた時に印象的でシャープでありつつ、エレガントな後ろ姿を演出しています。」

 

 

▼サテン素材を使ったライダース型のジャケット

 

 

 

 

─今回メインヴィジュアルでも使用されているジャケットが印象的でしたが、こちらの商品のこだわったポイントを教えてください。

 

 

「こちらの商品は1st Collectionで出していたライダース型のジャケットを、より艶感が印象的なレザー見え加工したサテン素材を使うことで、モードな印象に寄せた商品です。こだわったポイントは、Rockのアイコンであるライダースジャケットを、レザーではなくサテン素材を使うことでブランドのテーマである『ロックをベースに大人の日常に溶け込むエレガントさをミックス』を体現した点です。ファスナーの色味は全体的にギラギラしすぎないように重厚感のあるマットな色を使用し、ファスナーの引き手も丸いチャームが印象的なものを使用し高級感を出しました。裏地は袖を通した時に滑りが良いようにキュプラを使用しています。」

 

 

▼ライダース型のジャケット

 

 

 

 

─コンセプトをリアルモード&ロックと掲げていらっしゃいますが、コンセプトを洋服を通じて伝えるために大事にしていることを教えてください。

 

 

「『ロック』と聞いて皆さんどんな印象を持たれるかは様々だと思いますが、多くの人がダメージ加工やレザー、スタッズ、鋲などの少しハードなものをイメージされると思います。私はこのブランドを通じて、大人世代になるとコンサバなものを着なくてはならない、という固定概念を無くしたいという思いがあります。大人になっても遊び心のある洋服を着て個を大事にしてほしい、ただそこにはどこか大人ならではのエレガントさ、上質さがセットで初めて成立するという気持ちがあり、日常に溶け込むような尖りすぎないロックなエッセンスを細部に散りばめたアイテムをデザインするようにしています。」

 

 

─今回在校生とのコラボレーションアイテムを制作されたとお聞きしました。制作に至った経緯を教えてください。

 

 

「前回22AWの展示会にお越しいただいたのがきっかけです。その際に私からブランドのコンセプトや世界観をお伝えし、在校生からもポートフォリオを見せていただきました。彼の非常に繊細なデザインに惹かれ、ブランドが大事にしているロックだけどエレガントで上質、な印象にハマるのではないかと思い今回グラフィックデザインをご提案いただきました。」

 

 

▼在校生の筑紫さんがデザインしたグラフィック

 

 

 

 

 

 

─コンセプトを在校生に落とし込み、2人でコンセプトに沿った洋服を作る難しさはございましたか?

 

 

「正直に申し上げると、難しいと感じた局面はなく驚くほどスムーズに進行しました。最初に展示会という一番世界観を肌で感じられる空間に来ていただいたことで、ブランドに対する深い理解をいただいたのが大きかったと思います。とても丁寧にコミュニケーションしていただき、ブランドのコンセプトもしっかりと汲んでいただいていました。強いて言うなら、ご提案いただいたデザインがどれも良すぎて、取捨選択に非常に頭を悩ませました。」

 

 

─今回、在校生とのコラボとのことで、在校生のモチベーションも上がったと思います!

 

今後も機会があれば、映像や空間デザインなど分野を超えて積極的にコラボしていきたいとお考えですか?

 

 

「はい、いろんなクリエイターさんとコラボすることは私自身刺激になりますし、ブランドの根幹の部分は守り続けたいですがいろんなエッセンスを取り入れて奥行きを出していくことは非常に重要なことだと思っています。映像、空間デザインなど細部でもしっかりブランドのカラーを伝えていきたいですね。」

 

 

─在学生の筑紫さんより、今回のコラボにあたりコメントを頂きました。

 

 

「この度、グラフィックデザインを提供するにあたり、ADDIXY様のブランドのコンセプトを崩さず、世界観を可視化することを意識しました。シーズンコンセプトに合わせ、写真素材の収集から制作がスタートしました。ブランドの持つ強いメッセージをデザインの力を持って表現することに試行錯誤を重ね、今回のデザインに仕上がりました。常にファッションアイテムとして完成形をイメージしながら、ブランドと向き合い、お客様と向き合い、自分自身と向き合い、1つ1つのアイデアに愛と責任を持って制作にあたりました。
堀内さんのブランド愛とデザインに対する姿勢と探究心から生まれる世界観は本当に素晴らしいです。ADDIXY様の更なる発展を心より応援しています。」

 

 

▼卒業生の堀内さんと在校生の筑紫さん

 

 

 

 

─今回はオリジナルドリンクやポーチなど素敵なノベルティがあり、皆様来場を楽しみにされていたと思われます。来場者の反応はいかがでしたか?

 

 

「非常に解放感のある路面店かつアクセサリーブランドさんもお誘いしたこともあり立ち上げ以来一番多くの来場者にお越しいただけました。1~2時間と長時間滞在いただいたお客様も多くいらっしゃり、居心地の良い空間を演出できたかなと思います。オリジナルドリンクは今回のシーズンテーマに合わせて、未来的なイメージで食用パール入りのドリンクを準備しました。少しでも楽しそう、と思っていただけるようなイベント要素を取り入れ、服だけでなく空間自体を楽しんでいただけるような工夫を毎回考えています。ドリンクはパール入りがキャッチーだったのか非常に評判がよく、SNSにもたくさん載せていただけました。」

 

 

▼来場特典のパール入のオリジナルドリンク

 

 

 

 

▼展示会の様子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

堀内さんのこだわりが感じられ、とても素敵な展示会でした。

 

今後のご活躍も楽しみですね。

 

 

PROFILE

 

堀内 咲季(ほりうち さき)

 

1989719日生まれ。大学時代に109系ブランドの販売員として3年間勤務。京都大学卒業後、会社員として働きながら女性ファッション誌の読者モデルとして活動し、その後芸能事務所に所属。現在は東証一部上場企業にて総合職として働きながら、パラレルキャリアとしてフリーランスでモデル業を継続。年齢やライフステージが進むにつれて、好きなものよりも社会が求める像に合わせなくてはならない同調圧力に疑問を持ち、大人世代の女性がもっと自由にファッションを楽しめるようなブランドを作りたいという想いで20221月、バンタンデザイン研究所キャリアカレッジに通いながら自身がデザイナーを務めるアパレルブランド『ADDIXY』を個人で立ち上げた。

 

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