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インタビュー
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2016.10.08
フォトグラフィコース卒業生 鈴木芳佳さんインタビュー!

20169月に卒業したばかりのフォトグラフィコース卒業生 鈴木 芳佳(すずき よしか)さんのインタビューをお届けします!

 

 

■もともとのお仕事/ライフスタイルは?

広告制作ディレクターの仕事をしていました。結婚・出産・育休を経て仕事に復帰しましたが、クリエイティブは複数案件を同時並行で抱える上に納期によってスケジュールが決まるので「終わらないと帰れない」仕事。だからといって他の人にも任せられない領域が多い。なのに、子供が小さいうちは病気で休みがちなことも多かったので、子育てと両立してやっていくには周囲に迷惑をかけすぎてしまうなと。そこでプライベートとのバランスをとりながら働けるライフスタイルへシフトすることを考えていました。

 

クリエイティブは続けていきたいと思っていて、出てきたのが「写真」でした。今までのコピー・ディレクション・編集などの仕事ではこまめにやる必要があった打合せも、タイミングをきちんと押さえれば回数も少なくて済むし、納品 のタイミングでのトラブルが少ない。私の今のライフスタイルにもあっていると感じました。

 

■写真は趣味などで普段から撮っていたのですか?

いいえ。入学前はいわゆる普通のお母さんでしたよ。子供の写真も撮っていましたけど、ママだったら誰でも撮るじゃないですか。私も同じでした。でも、産休・育休中にマタニティフォトを撮りたいと思ったときに、一般向けのスタジオで満足できなかったんです。「もっとこうやって撮ってほしいのに…」「なんでこんなライティングなんだろう」 と不満を感じてしまって。だったら、この経験を活かして自分が写真を撮る側になって高いクオリティの写真を提供したいと思うようになりました。

 

■バンタンを選んだ理由は?

いくつかの学校をホームページで調べましたが、私の場合は仕事と子育てと両立して通うという前提があったので 「通い方」の面で都合がつくスクールという事でバンタンを選びました。

 

■バンタンの授業はどうでしたか?

授業は山田昭順(ヤマダ アキノブ)氏に学びました。山田先生に出会えて良かったなと思う所は、私が「カメラをやりたいです」と言ったときに全然笑わなかったんです。30 代半ばになって子供もいて家庭もあって、本当だったら写真をはじめるには遅いと言われるのが普通だと思っていました。だって、一流のフォトグラファになりたいと思うと、10代20代で学校行って、まずスタジオアシスタントに就職して誰かのアシスタントについて・・・と10年位かけて一人前になるものですよね。周りにプロのフォトグラファの知人もいるので相談もしましたが、フォトスタジオやりたいのなら運営中心にやって外部のフォトグラファにお願いすれば良いのでは?と、今からフォトグラファになるための勉強をするのはあまり推められませんでした。すでに第一線で活躍中の方からすれば「そんなにこの世界は甘くない!」と、私なんて馬鹿にされてもおかしくない状況なのに、山田先生は「やりたいならやればいいじゃない?」と。私自身、スタジオ運営で限界かなと思っていたところもあったのですが「あなたは本気でカメラを勉強した方が良い」と真剣に向き合ってくれたのが嬉しかったです。

 

■授業を受けてみての感想を教えてください。

正直に言うと、もっとボロクソに言って欲しかったですね。学費を払って学びに来ているので、褒めてもらっても意味がないじゃないですか。自分の至らない部分を指摘してもらえるから成長できるので。山田先生はボロクソとまではいかなかったですが、たくさんの気づきをいただきました。でも…もっと叱ってほしかった!!

 

―通学において、あまり大変という印象ではなかったと・・・?

そうですね。むしろ楽しくて、あっという間の1年でした。バンタンに通い始めて半年ほどで仕事は退職をしました。1年かけてゆるやかにライフスタイルを変えていった感じです。

 

―育児との両立はどのようにされていましたか?

土曜は幸い主人の仕事が休みなので、通学中はサポートしてもらっていました。ただ、主人も仕事があるので 今は保育園に預けている間で出来るように仕事を調整しています。

 

―MIZUNO 様との産学協同に取り組んだときのお話を伺えますか?

作品を選んでもらえたことは嬉しかったですが、正直満足はしていません。アートフォトとしての理解不足で、お題に対してアンサーが中途半端だったと反省しています。店舗に飾っていただいた作品を見ても自分としては実力不足を感じましたね。講師や周りの方には褒めていただきましたが、まだまだやりようがあったと思っています。

 

MIZUNO様との産学協同制作 『WAVE RIDER20周年記念 鈴木さん作品

 

―1年のステップアップはいかがでしたか?

入学前の仕事では、ディレクターとしてフォトグラファに指示を出していましたが、実際は自分では背景紙さえ組めなかった。カメラショップに行って2つの種類の違うレンズを見ても、何がどう違うのかもわからなかった。始めの半年間(基礎コース)では、そんなほとんどわからない事だらけだった私がレンズの違いを理解し、ある程度のスタジオセッティングやライティングができるようになったので、すごく成長を実感できました。 後半(応用コース)の半年間では、より実践的に作品づくりをしていく訳ですが、やればやるほど写真の奥の深さを思い知らされます。「やばい!全然プロには至らない!」と思う方が多かった。0ベースから始めた事を考えると、良く出来ている方なのかもしれないのですが・・・私はこれまでの仕事柄、プロのフォトグラファのレベルを知っていたので、自分とプロの方のスキルの差を目の当たりにして至らなさを感じました。プロって遠いなー背中が見えない・・・と日々痛感しています。そう言うとまた「当たり前でしょ!」とプロの方に怒られそうですが・・・。

 

■ご自身でフォトスタジオを開設されたそうですね?

全然そんな声を大にしていう事ではないですが・・・目黒に個人のフォトスタジオをスタートさせました。

 

―現在の活動内容は?

ファミリーやマタニティ・子どもを中心にしたフォトスタジオです。『MUKU photography studio』という名前でやってい ます。

 

 

―こだわりなどはありますか?

何より自然体で撮る事をポリシーにしています。自分がマタニティフォトを撮ろうとスタジオを探した際、メイクアップをしてキレイな衣装を着せて撮るスタジオが多いことに何か違和感があって・・・。私は「ママが撮る子どもの写真」が一番だと思っています。無理やり笑顔にさせて撮る写真が敵うわけないですから。だからできるだけ日常に近づけて、プロの機材と『プロの腕前』でそれを再現することを心がけています。

 

―Instagram のみで情報公開されているんですね?

運営から撮影まで基本的にはすべて自分でやっているので、突然お越しいただいた場合に撮影中だったりするときちんとご対応が出来ない可能性があるのが申し訳なくて。Instagram にてご連絡いただいた方から順次ご対応させていただいている状態です。すごく不審がられます!笑 聞いた事の無いスタジオでしょうし、住所は非公開ですし・・・すこぶる怪しいですよね。でも Instagram では 3 歳になる私の息子や日常の写真、またお仕事で撮らせていただいた写真を載せたりして、どんな人物が写真を撮っているのか信頼してもらえるようなページづくり を心がけています。

 

 

―これからの目標はありますか?

本音を言うと、スタジオの運営兼フォトグラファももちろんなのですが、マタニティやママ向けの雑誌のお仕事をしたいなと思っています。今はBtoC が中心ですが、BtoB のお仕事にも幅を広げていきたいと思っています。今後の 開拓次第ですね。もちろん簡単なことではないと思いますが、頑張りたいです。もともとが BtoB として通用するレベルでのフォトグラファを目指していたので、このレベルに達していない「ちょっと上手い」程度では嫌なんです。 やる意味がない。ファッション雑誌などに納品しているレベルのクオリティで一般の方向けにも撮っている。そこが他のスタジオとの差別化するポイントだと思っています。私自身が子育て中のママなので、融通がきかない点が多いのも事実です。ですが、逆にママやマタニティの方の気持ちに共感できることは強みだと思っているので、子育てとバランスをとりながら、お客様に喜んでいただける写真を撮っていけたら良いなと思っています。

 

 

―さらにスキルアップをする方法は?

とにかく撮るしかないですよね。あとは、どこかのスタジオでも誰かのアシスタントでもいいので、「他の方の仕事を見れる現場」にも数多く行きたいと思っています。お給料をくださいという事ではなく、どんな機材を使ってどうやって撮っているのか、どんな打合せをしていてどうやって進行し、どんなテーマをどうやって写真に落とし込んでいて 最終的にどんなものを納品しているのか。自分でスタジオをやっていると井の中の蛙。トラブルが起きない限り、 お客様はありがとうと言ってくれるので、自分のチカラを勘違いしてしまいそうで。笑 過信することは怖いので、成長していけるように常に自分の至らなさを感じる環境にいたいです。

 

■フォトグラファに向いているのはどんな人?

一番は写真が好きな人じゃないと絶対無理ですよね。あとは哲学的ですけど、ファインダー覗いてシャッターを切ることって本気で向き合うと段々怖くなるんです。逃げたくなるんです。それを直視できなかったり、いっぱい言い訳を 言って逃げようとする人は中途半端なところでシャッターを切ってしまう。そうやって撮れなかった自分を正当化してしまう人は絶対に向きません。突き詰めて自分と向き合える人が向いていると思います。

 

■これからバンタンに入学する方へメッセージをください!

誰もがライバルだと思っています!今勉強されている方もこれから勉強しようかと思っている方も。なので「頑張って」なんで言えません!自分がもっと頑張らないと、と思っているくらいです。

 

これからのご活躍が楽しみですね!

ありがとうございました!!

 

 PROFILE

 鈴木 芳佳 (すずき よしか)さん

1981年生まれ

産休・育休を経て、広告制作ディレクターとして仕事復帰。

2015年 バンタンデザイン研究所 キャリアカレッジ フォトグラフィコース入学

2016年 バンタンデザイン研究所 キャリアカレッジ フォトグラフィコース卒業

在学中に自身のフォトスタジオ『MUKU photography studio』を開設

★Instagramアカウント:muku.photography605

 

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